寵愛の姫 Ⅲ【完】



「はい、前田先生。よろしくお願いします。」



ぺこりと頭を下げた莉茉に、前田が又もや相好を崩す。



「水瀬さん、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ?」



「あ、はい……。」



「こちらこそ、よろしくお願いしますね?」



前田の柔らかい雰囲気に、莉茉も少しは安心したらしい。




昔から、そうゆう事は得意だったからな。



隣に座る莉茉の肩から、力が抜けていくのを感じた。
< 127 / 469 >

この作品をシェア

pagetop