寵愛の姫 Ⅲ【完】



「兄貴?」



「あ?」



「俺の彼女の神無だよ。」



その時、初めてお兄さんの瞳が真っ直ぐに向けらる。





それが、私の存在をちゃんと視界に入れてもらえた瞬間だった。



「っっ、」



………怖い……。



恐怖に私の身体が固まる。






飲まれると思った。




ーーーーお兄さんの“闇”に。
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