寵愛の姫 Ⅲ【完】


「あぁぁ、暁!??」



「あ?」



「莉茉ちゃんの担任って、前田なの!?」



嫌そうなに顔をしかめた大雅に、紫煙を吐き出した俺は頷く。



「あぁ、そうだ。」



ーーー不本意だけどな。



ひっそりと、内心で呟く。



「どうせ、前田を莉茉の担任にしたのは、親父の差し金だろ。」



「組長の?」



大雅が驚きを露にした。



「前田は、親父の元担任だ。」
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