寵愛の姫 Ⅲ【完】


大雅にとって、それがトラウマなんだろう。






だが、



「大雅、全てはお前が前田を怒らせるのが悪いんじゃねぇか?」



はっきり言おう。



それは、自業自得だ。



「うっ……。」



罰が悪そうに俺から視線を逸らす大雅を横目に、紫煙をゆっくりと吐き出していく。



「……………莉茉。」



会いてぇな。




さっき、莉茉とは別れたばっかりなのに。




もう、今すぐにでも会いたくて仕方なくなる。
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