寵愛の姫 Ⅲ【完】
あの笑顔を。
その温もりを知ってしまったから、余計に。
会いたくて。
細く、華奢な身体を抱き締めたくたる。
「と、とにかく、莉茉ちゃんが早く桜樺に慣れると良いね!!」
「……あぁ。」
動揺にこを噛む大雅に頷いた俺は、車なの備え付けられている灰皿で黙らせての火を揉み消した。
この桜樺学園で、莉茉は沢山の事を学べば良い。
俺は、見守ろう。
莉茉の明るいその笑顔が、決して曇る事のないように。