寵愛の姫 Ⅲ【完】



「………。」


目を細めた俺は、じっと天野先輩の本心を探る為にその瞳を見据える。


「………天野先輩。」



「ん?」



「それを、先輩は誓えますか?」



「あぁ、俺はあいつの幸せをだけを願ってる。」



切なげな表情を浮かべた天野先輩に、莉茉さんへの深い愛情を感じた。



「だから、桜樺内でも、俺は莉茉の事を守る。」



きっぱりと言い切るほどに強い、天野先輩の莉茉さんへの思い。
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