寵愛の姫 Ⅲ【完】
1-A

悪意



「皆、席に着いて下さい。」



がやがやと騒がさしい教室内へと、構わずに前田先生は入っていく。




そうなれば、私もその背中の後を追うわけで。



「「………。」」



一斉に向けられる視線。




……………怖い……。



「っ、」



私の身体が、恐怖に強張る。




こんな事で、この居心地が良いとは言えないクラスで、これからやっていけるんだろうか……?
< 172 / 469 >

この作品をシェア

pagetop