寵愛の姫 Ⅲ【完】
その意味を、段々と理解していく私。
友達って…。
「………あの、私と?」
自分を指差せば、そんな私を見て、目の前の彼女が可笑しそうに笑った。
「そう、水瀬さんと。」
くすくすと楽しげに笑う目の前の彼女の、ボブカットの柔らかそうな髪が、ふわりと揺れる。
「水瀬さん、私は 篠崎神無って言います。」
篠崎神無と名乗った目の前の彼女は、ほんわかと砂糖菓子のように私に微笑んだ。
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