寵愛の姫 Ⅲ【完】



「“あの子”みたいに、馬鹿な事をしないと良いんだけど。」



溜め息を落とす。



「はぁ、莉茉さんを攻撃しないで、お兄さんに直接アタックすれば良いのに。」



唇を尖らせた。




まぁ、そんな事をしても、朔くんのお兄さんに相手をされないだろうけど。



「ふふ、今さらお兄さんを狙っても、莉茉さんがいるから無理なのにね。」



今の朔くんのお兄さんには、莉茉さん以外は目にはいらないもの。



彼女に下手に手を出したら、本気で怒らせてヤバイ事になるんじゃない?





………………あっ、寒気が。




ぶるりと、身体を震わせた。
< 189 / 469 >

この作品をシェア

pagetop