寵愛の姫 Ⅲ【完】



「ねぇ、私と友達になってくれませんか?」




そう感じた瞬間、もう駄目で。




前田先生がいなくなってから、後ろを振り返り、彼女へと声を掛けていた。





空を見ていた莉茉さんの瞳が、私に向けられる。



「………え?」



その瞳に宿るのは。




驚愕。


それと、恐れ…?





声を掛けた私に、驚きと怯えの視線を向けた莉茉さんに、にっこりと微笑んだ。
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