寵愛の姫 Ⅲ【完】


………あぁ…。




神無、可愛いな。




朔が惚れるのも納得だ。


「………………………あれ、もしかして2人とも、仲良くなったの?」



驚いたような声に振り向けば、目を丸くした朔がいつの間にか佇んでいた。



「朔くんっ!!」



「ただいま、神無。」



「お帰りなさい、朔くん。」



満面の笑みで出迎える神無に、朔は顔を緩ませる。



「良かったね、莉茉さんと仲良く出来て。」



神無へと向けられる朔の眼差しは、私から見ても、とても愛おしさに溢れていた。
< 201 / 469 >

この作品をシェア

pagetop