寵愛の姫 Ⅲ【完】
両親

指輪




「………………ん…。」


優しく髪を撫でられる感触に、私は眠りから浮上する。







心地の良い目覚め。




暁と出会ってからの私は、寝過ぎている気がする。



「………………暁?」



ゆっくりと目を開ければ、暁が私を見おろしていて。



「莉茉、起きたか?」



「………ん…。」



目を擦りながら身を起こせば、暁の手によって、抱き寄せられた。
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