寵愛の姫 Ⅲ【完】



「………………、うん、全く。」




苦笑いを落とす。





すっかり、自分の誕生日を忘れてた。





両親にお祝いされたのだって、本当に小さかった頃だけだった気がするし。




それだって、朧気で、私は良く覚えてない。



「………今日って、私の誕生日だったんだ…。」



9月3日。





ーーーーー私は、16才になった。
< 250 / 469 >

この作品をシェア

pagetop