寵愛の姫 Ⅲ【完】


「莉茉。」



妖艶に微笑んだ暁が、私の手を取って、握り締める。



「お前に、プレゼントだ。」




「………プレゼント?」



えっと、首を傾げれば。





私の手を握っていた暁によって、左手の薬指にひやりと冷たいものを付けられる。



「っっ、」




はっと、息を飲む。





暁に付けられた“それ”を目を見開いて、凝視した。
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