寵愛の姫 Ⅲ【完】
「莉茉、煽った責任は取ってもらうぞ?」
にやりと笑う暁。
「っ、なっ、責任ってーーーーー」
その続きの言葉は、噛み付くような暁の口付けによって、私は言う事が出来なかった。
「っっ、んっ…。」
零れ落ちるのは、甘い吐息。
執拗に舌を絡ませる暁に、抵抗する事なく、その行為を受け入れる。
私も、欲しかった。
暁の温もりを。
愛される幸福感にどっぷりと浸りながら、私は幸せ強く噛み締めた。