寵愛の姫 Ⅲ【完】



「莉茉が来るのを皆が待ってるぞ。」


「…………皆?」



莉茉が瞳を瞬かせる。



「組員達だ。」



今頃、莉茉が来る事を知った組員総出で支度でもしてるだろな。



まぁ、一番に張り切ってるのは、親父に違いねぇだろうけど。



「っ、」



俺の言葉に莉茉の顔が強張った。
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