寵愛の姫 Ⅲ【完】
「………………っっ、」
部屋の中に入って来た、私の“家族達”に、無意識に身体が強張る。
ーーーあぁ、自分は、何て弱いんだろう。
暁の会社の、会議室。
今日、私はそこで、“家族達”と向き合うと決めた。
………………そう、決意していたのに。
いざ、目の前にした“家族達”に揺れる私は、弱いね。
「………、」
ぐっと、自分の手を、強く握り締める。
一体、何が悪かったんだろうか?
メニュー