寵愛の姫 Ⅲ【完】



だから。



「怖ぇかも知れないけど、莉茉には受け入れて欲しい。」



暁が言う家族ってものが、いまいちどんなものなのか私に良く分からなかった。





確かに、昔は憧れて。



両親と茉莉と、家族になる事を夢見ていたはずのに。




でも、今はもう。



…………私は、あの人達に夢見て、何かを求める事を諦めてしまった。
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