寵愛の姫 Ⅲ【完】

衣装ー暁sideー



「文化祭?」



俺の隣のソファーに座り、ココアを飲んでいる莉茉へと、視線を向ける。



「うん、10月の初めに文化祭があるんだって。」


「…あぁ、確かに10月にやったな。」



俺は、頷く。






大雅が大はしゃぎしてた記憶しかねぇけど。






やったな、文化祭。



「ねぇ、暁?」


「ん?」


「暁も文化祭やったんでしょう?」



きらきらと目を輝かせた莉茉が、身を乗り出しながら、俺の顔を覗き込んだ。
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