寵愛の姫 Ⅲ【完】
「ふざけんな、自分の女に着せれば良いだろ?」
只でさえ、高崎莉茉になった時点で、周囲から注目を集めてるって言うのに。
情報を規制しているとは言え、メイド服なんか着させてみろ。
絶対ぇ、変な奴等を、呼び集めちまうだろうが。
「兄貴、神無にメイド服なんか、俺が着させる訳がないじゃん。」
「あ?」
「俺以外の男に、ちょっかいを出されたくないし。」
「………。」
………………こいつ…
いけしゃあしゃあと言いやがって。
自分の女の事だけかよ。