寵愛の姫 Ⅲ【完】
「くくっ。」
鬼畜?
上等だね。
あぁ、楽しい。
人の不幸は、蜜の味ってね。
「さ、朔くん?」
初めて見るであろう俺の本性に、クラスメイトの何人かが声を震わせ、近付いて来る。
うん、うざいね。
「………、」
ちらりと、それを一瞥して。
まぁ、どうでも良いやと切り捨てる。
………………さぁ、最後の仕上げへ行こうか。
「ーーー君達が手を出そうとしていた彼女が誰かも知らず、馬鹿だよね」
本当、命知らずの馬鹿。
無知は罪。
その代償は、きっちり支払って貰うよ?