寵愛の姫 Ⅲ【完】


「っ、うん、うん…。」



何度も頷く私の目から一粒、涙が零れ落ちる。




我が儘がもしも、たった1つ言えるなら。




私も望みたい。




“高崎莉茉”になる夢を、貴方の隣で叶えたいよ…。





お父さん、


お母さんの、本当の娘になりたい。



「……早く、莉茉の全てが俺だけのものになれば良い。」
< 43 / 469 >

この作品をシェア

pagetop