寵愛の姫 Ⅲ【完】



「莉茉、俺の何が可笑しいんだ?」



「だって、どう見ても大きくて広い立派なお屋敷にしか思えないでしょう!?」



莉茉が指差す先にあるのは、俺の実家。




つまり、高崎組。







もう一度、実家を見た俺は首を傾げた。



「………普通じゃねぇか?」



確かに、他所の組より多少は大きいとは思う。




だが、この世界では、これぐらいが一般的だ。
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