寵愛の姫 Ⅲ【完】



「…………暁?」



不思議そうに俺を見上げる莉茉の額に、誓うように口付ける。



「他には無いのか?」


「他?」


「あぁ、参考書以外に莉茉の欲しい物。」




もっと頼ってくれれば良い。




何処までも、どろどろに甘えさせたい。



…………俺の側から離れなれなくなるくらいに。
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