寵愛の姫 Ⅲ【完】


「俺が不安がなくなるよう、おまじないしてやろうか?」



「え?」



私は、目を見開く。




おまじない?



何だか、暁とはミスマッチな言葉だ。



「暁?」


「ん?」


「あの、おまじないって?」



じっと見上げれば、妖艶さを含んだ暁の顔が近付く。



「あ、暁?」



近付く暁の顔に、ドキドキする。
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