無価値な少女は最強オネェ男士に護られて

退屈な日々 明優side

季節は春…出会いと別れの季節だとニュースで言ってた

そんな事どうでもいいなと思いながらアタシは朝食を
食べていた

今アタシがいる場所は組で1番大きい部屋
リビングね

そこには組の皆が座って賑やかに朝食を食べている
いつもと変わらない風景にそっと溜息をついた

??)若…何かありましたか…?

そう声をかけてくれたのは部下の1人で運転手の朱雀
歳は25歳
見かけはチャラそうに見えて礼儀正しく真面目

若というのはアタシ…
御島崎明優 (みしまざきあきまさ)18歳
見ての通りオネェよ
口調や仕草からして若って感じじゃないと
よく言われるけど…気にしないわ


心配そうに見ている朱雀を安心させるように微笑み

明優)なんでもないわ
食べ終わったら学校に向かうからお願いね

と言った

朱雀)分かりました

と頷き

朝食を食べ終え学校に行く準備をし荷物を持ち玄関へ
靴を履いて外へ出て車に乗り込み学校へ向かう


-------車の中 (移動中)--------

変わる事のない景色を見ながらスマホで色々と見ていた
その中で気になる記事を見つけ深く読んでいた

明優)虐待ねぇ…

そっと呟いた


アタシはなんとも言えない気持ちになり本日2度目の
溜息をついた

朱雀)帰りはどうされますか…?

いつの間にか正門の前に着いていたらしく朱雀が
そう聞いてから気付いた

明優)帰りはいいわ
遅れるなら連絡を入れるから
送ってくれてありがとう

そう言って車から降りた

教室に付くまで女の子達は騒いでたし

賑やかなのは変わらないわ

退屈なのよね…毎日

同じ過ぎて

そう思いながら席に座り

??)今日は早いんですね
そう声をかけてきたのは禊沢雷魔(みそぎざわらいま)
18歳アタシとは幼馴染みたいなものね
族の副長でもあり情報屋でもあるの
丁寧な口調なのは昔から変わらない

??)疲れてる?明優
そう言ってじっと顔を見つめてきたのは
禊沢水庵(みそぎざわすいあん)
雷魔の弟幼馴染みたなもの
ほわっとした雰囲気は相変わらずね

明優)たいした事じゃないわ

しばらくすると担任が入ってきた

担任は霧宮成斗(きりみやなりと)35歳
性格は穏やか常に笑顔を絶やさない学校内でも人気の
教師

霧宮)おはよう皆、教師も1日よろしく

爽やかな笑顔でそう言い出欠確認を取っていく

霧宮)んじゃ…先生は用事あるからあとは各教科の先生に
任せてある

明優)用事…?

クラスは一気に騒がしくなった

霧宮)まぁ…色々だな

珍しく霧ちゃんの表情が曇った
只事ではないな…と思ったがその場で追及するのは
避けた

朝のHRが終わった後霧ちゃんは何処かへと向かっていった。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop