甘く切なく
部屋に残され、孤独を感じる。
身体は満たされても、心が満たされない。
好きな人に抱かれているはずなのに、何で幸せを感じないんだろう。
蓮くんは、高校の時の同級生。
校内一のイケメンとして人気があり、わたしも蓮くんに憧れている内の1人だった。
そんな蓮くんと急接近するきっかけがあったのは、高校の卒業旅行だ。
みんな騒ぎ疲れて雑魚寝する中、起きていたのは蓮くんとわたしの2人だけだった。
蓮くんからの誘いで、みんなにバレないようこっそりと布団をかぶり、行為に及んだ。
わたしは蓮くんが初体験の相手だった。
既に経験があった蓮くんは意地悪で、わざとわたしに声を出させようとする。
「声、出しちゃダメだよ?」
そう言いながら、蓮くんはわたしの中を突き上げる。
初体験は痛いと聞くが、わたしは痛みを感じなかった。
むしろ、気持ち良さを感じた。
「俺ら、身体の相性良いのかもね。」
わたしの耳元で甘く囁く蓮くん。
そこから、蓮くんとわたしの身体だけの関係は始まり、蓮くんは進学し大学生、わたしは就職し社会人になっても身体の関係は続いているのだった。