めがねの奥の彼は
理由
〇休み時間の教室ーーー
混乱して固まってしまった真白に、深々と頭を下げる蒼大。
蒼大「ごめん…」
ただ事ではない雰囲気に、クラスメイトがチラチラと様子をうかがっている。
席を立ち静かに教室を出ていく真白。
〇誰もいない中庭ーーー木のベンチにぽつんと座る真白、うつむいている。後を追ってきた蒼大が距離を取り、立ったままで口を開く。
蒼大「雛月さん、本当にごめんなさい」
深々と頭を下げる蒼大。
蒼大「たくさん雛月さんを傷つけた…謝って済むことじゃないけど、謝らせてほしい」
頭を下げたままの蒼大。
うつむいたままぎゅっとこぶしを握る真白。
真白「…一つだけ聞かせてください」
真白の絞り出すような声に、ゆっくりと顔を上げる蒼大。
真白「どうしてわたしだったんですか?…なにか、蓮見くんの気に障るようなことを…したんでしょうか?」
蒼大「それは…」
言いよどむ蒼大を、きゅっと口を引き結んで泣きそうになりながらみつめる真白。蒼大の言葉を待っている。
蒼大「ごめん…俺が悪いんだ。ごめんなさい」
再び頭を下げる蒼大。しばらく沈黙が続く。
キーンコーンカーンコーン、と次の授業の始まりを告げるチャイムが鳴り響く。真白は力なく立ち上がり教室に帰っていく。
真白がいなくなっても、蒼大は頭を下げていた。
〇数日後、教室、LHRーーー
黒岩先生「もうすぐオリエンテーション合宿が始まるわけだがーーー」
隣の席の蒼大をチラッと見遣る真白。蒼大の視線は、教卓で話をしている担任教師に集中している。
真白(あれから、蓮見くんとは話をしていない。わたしが蓮見くんを避けているから)
真白(どうしても結びつかない。優しい蓮見くんがあのいじめっこの矢吹蒼大だなんて…よくよく見てみたら目元とかちょっと面影あるかなって感じだけど…)
真白(いじめられていた理由もよくわからないし…)
真白の視線に気づいた蒼大が真白の方に視線をやる。目が合ってしまい、慌ててぐるんと首を反対方向に向ける真白。
真白(あからさまに避けてしまった…!不自然すぎる)
おずおずと蒼大の様子を確認すると前に向き直っていた。ホッとする真白。
真白(どうしたらいいんだろう…)
〇放課後、生徒玄関ーーー
ばつばつばつと地面に叩きつけるような勢いで雨粒が降っている。突然のゲリラ豪雨に、文句を言いながら雨宿りする生徒、タオルやカバンを頭にのせて外に飛び出す生徒、折りたたみ傘を差して帰っていく生徒。そんな中で真白は、ぼんやりと雨が降る様子を眺めていた。
真白(濡れたくないし待ってたらそのうち止むよね。あ~もうすぐオリエンテーション合宿か、やだなぁ~。どうやって時間つぶそうかな。とりあえず気配消して目立たないようにしよ。一応カレー作りは参加して、あとはーーー)
考え事をしている真白の隣で蒼大が折りたたみ傘を広げようとしている。真白は蒼大が隣にいることに気づかない。
蒼大は真白に気づき声をかけようか迷いながら真白の様子をうかがっている。
真白は下を向いたりため息をついたり、蒼大の存在に全く気づかない。
蒼大はおもしろくなってきて真白が気づくまで隣でじっと待つことにした。
なにげなく横を向くと視界に蒼大が入り、驚いて声を上げてしまう真白。
真白「ぅわっ!!はっ、蓮見くん?!?いつからそこに居たんですか?!?!」
真白の様子にくつくつ喉をならして笑う蒼大。
蒼大「けっこう前から。雛月さん全然気づかないから可笑しくて…」
真白「す、すみません。か、考え事してて…」
蒼大「百面相おもしろかったよ」
ははっと笑いながら傘を差す蒼大。
真白はショックを受けて「変な顔してたのかな、恥ずかしすぎる、穴があったら入りたい…」とぶつぶつ呟いている。
蒼大「じゃ、俺急ぐから」
そう言って傘を真白に差し出す蒼大。
真白は傘と蒼大を交互にみて戸惑っている。
傘を受け取ろうとしない真白の手に傘の柄を握らせて「じゃあね」と雨の中に飛び出して行く蒼大。
真白「ちょ、蓮見くん?!」
振り返りもせず走って行ってしまった蒼大。
真白「なんでわたしに優しくするんですか…」
蒼大の後姿をみつめながら、ぎゅっと傘の柄を握る真白。
〇翌日、始業前の教室ーーー
真白「蓮見くん、おはようございます。あの、傘ありがとうございました」
隣の席の蒼大に傘を返す真白。
真白「すみません…濡れちゃいましたよね?」
申し訳なさそうにする真白。話しかけてくれたことに驚きつつも安堵して顔がほころぶ蒼大。
蒼大「うん、しぼれるくらいびしょ濡れ」
真白「あぁ…すみません。風邪ひかなかったですか?」
ますます申し訳なさそうに眉を下げる。
蒼大「大丈夫。めっちゃ元気だよ」
真白「よかったです…それでですね…」
真白「この前言ってた勉強のお礼と、傘のお礼をしたいのですが…」
蒼大「いいよ、俺が勝手に貸しただけだし」
真白「いやでも…お世話になりっぱなしですし…」
蒼大「う~ん、じゃあ放課後ちょっと付き合ってほしいんだけど」
真白「はい、わかりました。じゃあ放課後に」
目を合わさずにそそくさと教室を出る真白。
〇廊下ーーー胸を撫でおろしながらトボトボと廊下を歩く真白。
真白「はぁ~緊張した…」
真白(蓮見くんは変わらずに優しいけど、矢吹蒼大だと思うとやっぱり怖い)
真白(本当は関わりたくないんだけど、お礼はちゃんとしなきゃだよね…人として)
真白(放課後、どこ行くんだろう…憂鬱だなぁ)
〇放課後、駅前の商店街を歩く二人ーーー
真白(あぁ気まずい…会話が続かない。早く着かないかな)
蒼大「着いた。入ろっか」
真白(楽器屋さん?)
楽器屋に入る蒼大とついて行く真白。
ズンズン奥に入っていき、ギターのピックコーナーで足を止める蒼大。物珍しそうにキョロキョロしながら蒼大についていく真白。
真白「ピック…?」
蒼大「ギター弾く時に使うやつ」
真白「え??」
蒼大「こうやって弦をはじく」
ギターを弾く真似をする蒼大。
真白「え!ギターって指で弾くんじゃないんですか?!」
蒼大「指でも弾けるよ。音質が微妙に違ってくるけど」
真白「へぇ〜そうなんですね。それにしても、いろんな種類があるんですね。絵柄とか模様とか付いてて、ブツブツ」
興味津々にピックをみながらぶつぶつ呟く真白。
蒼大「会計してくるから適当にみてて」
お目当てのピックを手に持ちレジに行こうとする蒼大。慌ててその腕をガシッとつかむ真白。
真白「まってください!それ、買うんですよね?!」
蒼大「え?うん」
急に腕をつかまれて驚いている蒼大。
真白「わたしが買います!そのために来たんですから」
蒼大「おぉ…ありがと」
真白に気圧されてピックを手渡す蒼大。
会計を終えて楽器屋をでる2人。
真白「100円でした…なんか安すぎて申し訳ないので、マックおごります…」
蒼大「いいよ。これで充分。ありがたく使わせていただきます」
カメのキャラクターが描かれたオレンジ色のピックを、目を輝かせてみつめる蒼大。
真白(めっちゃ嬉しそう。ギターすきなんだなぁ)
蒼大の嬉しそうな顔をみてなごんでいる真白。
真白(いやいや、なごんでる場合じゃない!だってこの人は矢吹蒼大なんだから!気を許しちゃだめ!)
一人でぶんぶん首を振っている真白を不思議そうにみる蒼大。
蒼大「雛月さーん、帰るよ?」
真白「あ、はい…帰ります帰ります」
〇駅前の商店街、アーケードの下を並んで歩く二人ーーー
真白「ギターはいつから弾いてるんですか?」
蒼大「小学校3年生くらいからかな~」
真白「そんな小さいころから…」
蒼大「…2年生の時に両親が離婚したんだけど、離婚する日に父親がギターをくれたんだ。選別にって」
”離婚”というワードを聞いてチラと蒼大をみる真白。
蒼大「お世辞にもいい父親だって言えない人だったけど、ギターだけはうまくて、父親みたいにうまくなりたくてひたすら練習して…」
真白「そうなんですね、お父さんのこと好きなんですね」
蒼大「……あんまりいい思い出はないけどね」
寂しそうに目を伏せる蒼大。
真白(たぶん、わたしには想像もつかないような…つらい経験をしたんだろうな)
胸が詰まる思いがして、胸を撫でおろす真白。
蒼大「…あの頃は家庭環境が最悪だった。だから、いつも幸せそうに笑ってる雛月さんがうらやましかったんだ…」
蒼大「…うらやましいからって人をいじめていい理由にはならないよね」
どう答えたらいいのかわからず黙ってしまう真白。
蒼大「雛月さん、俺のこと許さなくていいから…」
真白「…許せないですけど、許せたらいいなって思います。蓮見くんのこと、許せる人になりたいです」
真白(たくさん傷ついてつらい思いもしたのに、蓮見くんのことを嫌いになりきれない)
泣きそうになりながらふっと息を吐いて笑う蒼大。
真白(私の一言で、こんな顔するんだもん…)
混乱して固まってしまった真白に、深々と頭を下げる蒼大。
蒼大「ごめん…」
ただ事ではない雰囲気に、クラスメイトがチラチラと様子をうかがっている。
席を立ち静かに教室を出ていく真白。
〇誰もいない中庭ーーー木のベンチにぽつんと座る真白、うつむいている。後を追ってきた蒼大が距離を取り、立ったままで口を開く。
蒼大「雛月さん、本当にごめんなさい」
深々と頭を下げる蒼大。
蒼大「たくさん雛月さんを傷つけた…謝って済むことじゃないけど、謝らせてほしい」
頭を下げたままの蒼大。
うつむいたままぎゅっとこぶしを握る真白。
真白「…一つだけ聞かせてください」
真白の絞り出すような声に、ゆっくりと顔を上げる蒼大。
真白「どうしてわたしだったんですか?…なにか、蓮見くんの気に障るようなことを…したんでしょうか?」
蒼大「それは…」
言いよどむ蒼大を、きゅっと口を引き結んで泣きそうになりながらみつめる真白。蒼大の言葉を待っている。
蒼大「ごめん…俺が悪いんだ。ごめんなさい」
再び頭を下げる蒼大。しばらく沈黙が続く。
キーンコーンカーンコーン、と次の授業の始まりを告げるチャイムが鳴り響く。真白は力なく立ち上がり教室に帰っていく。
真白がいなくなっても、蒼大は頭を下げていた。
〇数日後、教室、LHRーーー
黒岩先生「もうすぐオリエンテーション合宿が始まるわけだがーーー」
隣の席の蒼大をチラッと見遣る真白。蒼大の視線は、教卓で話をしている担任教師に集中している。
真白(あれから、蓮見くんとは話をしていない。わたしが蓮見くんを避けているから)
真白(どうしても結びつかない。優しい蓮見くんがあのいじめっこの矢吹蒼大だなんて…よくよく見てみたら目元とかちょっと面影あるかなって感じだけど…)
真白(いじめられていた理由もよくわからないし…)
真白の視線に気づいた蒼大が真白の方に視線をやる。目が合ってしまい、慌ててぐるんと首を反対方向に向ける真白。
真白(あからさまに避けてしまった…!不自然すぎる)
おずおずと蒼大の様子を確認すると前に向き直っていた。ホッとする真白。
真白(どうしたらいいんだろう…)
〇放課後、生徒玄関ーーー
ばつばつばつと地面に叩きつけるような勢いで雨粒が降っている。突然のゲリラ豪雨に、文句を言いながら雨宿りする生徒、タオルやカバンを頭にのせて外に飛び出す生徒、折りたたみ傘を差して帰っていく生徒。そんな中で真白は、ぼんやりと雨が降る様子を眺めていた。
真白(濡れたくないし待ってたらそのうち止むよね。あ~もうすぐオリエンテーション合宿か、やだなぁ~。どうやって時間つぶそうかな。とりあえず気配消して目立たないようにしよ。一応カレー作りは参加して、あとはーーー)
考え事をしている真白の隣で蒼大が折りたたみ傘を広げようとしている。真白は蒼大が隣にいることに気づかない。
蒼大は真白に気づき声をかけようか迷いながら真白の様子をうかがっている。
真白は下を向いたりため息をついたり、蒼大の存在に全く気づかない。
蒼大はおもしろくなってきて真白が気づくまで隣でじっと待つことにした。
なにげなく横を向くと視界に蒼大が入り、驚いて声を上げてしまう真白。
真白「ぅわっ!!はっ、蓮見くん?!?いつからそこに居たんですか?!?!」
真白の様子にくつくつ喉をならして笑う蒼大。
蒼大「けっこう前から。雛月さん全然気づかないから可笑しくて…」
真白「す、すみません。か、考え事してて…」
蒼大「百面相おもしろかったよ」
ははっと笑いながら傘を差す蒼大。
真白はショックを受けて「変な顔してたのかな、恥ずかしすぎる、穴があったら入りたい…」とぶつぶつ呟いている。
蒼大「じゃ、俺急ぐから」
そう言って傘を真白に差し出す蒼大。
真白は傘と蒼大を交互にみて戸惑っている。
傘を受け取ろうとしない真白の手に傘の柄を握らせて「じゃあね」と雨の中に飛び出して行く蒼大。
真白「ちょ、蓮見くん?!」
振り返りもせず走って行ってしまった蒼大。
真白「なんでわたしに優しくするんですか…」
蒼大の後姿をみつめながら、ぎゅっと傘の柄を握る真白。
〇翌日、始業前の教室ーーー
真白「蓮見くん、おはようございます。あの、傘ありがとうございました」
隣の席の蒼大に傘を返す真白。
真白「すみません…濡れちゃいましたよね?」
申し訳なさそうにする真白。話しかけてくれたことに驚きつつも安堵して顔がほころぶ蒼大。
蒼大「うん、しぼれるくらいびしょ濡れ」
真白「あぁ…すみません。風邪ひかなかったですか?」
ますます申し訳なさそうに眉を下げる。
蒼大「大丈夫。めっちゃ元気だよ」
真白「よかったです…それでですね…」
真白「この前言ってた勉強のお礼と、傘のお礼をしたいのですが…」
蒼大「いいよ、俺が勝手に貸しただけだし」
真白「いやでも…お世話になりっぱなしですし…」
蒼大「う~ん、じゃあ放課後ちょっと付き合ってほしいんだけど」
真白「はい、わかりました。じゃあ放課後に」
目を合わさずにそそくさと教室を出る真白。
〇廊下ーーー胸を撫でおろしながらトボトボと廊下を歩く真白。
真白「はぁ~緊張した…」
真白(蓮見くんは変わらずに優しいけど、矢吹蒼大だと思うとやっぱり怖い)
真白(本当は関わりたくないんだけど、お礼はちゃんとしなきゃだよね…人として)
真白(放課後、どこ行くんだろう…憂鬱だなぁ)
〇放課後、駅前の商店街を歩く二人ーーー
真白(あぁ気まずい…会話が続かない。早く着かないかな)
蒼大「着いた。入ろっか」
真白(楽器屋さん?)
楽器屋に入る蒼大とついて行く真白。
ズンズン奥に入っていき、ギターのピックコーナーで足を止める蒼大。物珍しそうにキョロキョロしながら蒼大についていく真白。
真白「ピック…?」
蒼大「ギター弾く時に使うやつ」
真白「え??」
蒼大「こうやって弦をはじく」
ギターを弾く真似をする蒼大。
真白「え!ギターって指で弾くんじゃないんですか?!」
蒼大「指でも弾けるよ。音質が微妙に違ってくるけど」
真白「へぇ〜そうなんですね。それにしても、いろんな種類があるんですね。絵柄とか模様とか付いてて、ブツブツ」
興味津々にピックをみながらぶつぶつ呟く真白。
蒼大「会計してくるから適当にみてて」
お目当てのピックを手に持ちレジに行こうとする蒼大。慌ててその腕をガシッとつかむ真白。
真白「まってください!それ、買うんですよね?!」
蒼大「え?うん」
急に腕をつかまれて驚いている蒼大。
真白「わたしが買います!そのために来たんですから」
蒼大「おぉ…ありがと」
真白に気圧されてピックを手渡す蒼大。
会計を終えて楽器屋をでる2人。
真白「100円でした…なんか安すぎて申し訳ないので、マックおごります…」
蒼大「いいよ。これで充分。ありがたく使わせていただきます」
カメのキャラクターが描かれたオレンジ色のピックを、目を輝かせてみつめる蒼大。
真白(めっちゃ嬉しそう。ギターすきなんだなぁ)
蒼大の嬉しそうな顔をみてなごんでいる真白。
真白(いやいや、なごんでる場合じゃない!だってこの人は矢吹蒼大なんだから!気を許しちゃだめ!)
一人でぶんぶん首を振っている真白を不思議そうにみる蒼大。
蒼大「雛月さーん、帰るよ?」
真白「あ、はい…帰ります帰ります」
〇駅前の商店街、アーケードの下を並んで歩く二人ーーー
真白「ギターはいつから弾いてるんですか?」
蒼大「小学校3年生くらいからかな~」
真白「そんな小さいころから…」
蒼大「…2年生の時に両親が離婚したんだけど、離婚する日に父親がギターをくれたんだ。選別にって」
”離婚”というワードを聞いてチラと蒼大をみる真白。
蒼大「お世辞にもいい父親だって言えない人だったけど、ギターだけはうまくて、父親みたいにうまくなりたくてひたすら練習して…」
真白「そうなんですね、お父さんのこと好きなんですね」
蒼大「……あんまりいい思い出はないけどね」
寂しそうに目を伏せる蒼大。
真白(たぶん、わたしには想像もつかないような…つらい経験をしたんだろうな)
胸が詰まる思いがして、胸を撫でおろす真白。
蒼大「…あの頃は家庭環境が最悪だった。だから、いつも幸せそうに笑ってる雛月さんがうらやましかったんだ…」
蒼大「…うらやましいからって人をいじめていい理由にはならないよね」
どう答えたらいいのかわからず黙ってしまう真白。
蒼大「雛月さん、俺のこと許さなくていいから…」
真白「…許せないですけど、許せたらいいなって思います。蓮見くんのこと、許せる人になりたいです」
真白(たくさん傷ついてつらい思いもしたのに、蓮見くんのことを嫌いになりきれない)
泣きそうになりながらふっと息を吐いて笑う蒼大。
真白(私の一言で、こんな顔するんだもん…)