早河シリーズ短編集【masquerade】
▼story2.Beloved

 早河となぎさのイチャイチャ新婚旅行物語を……書きたかっただけなんだ……なのにどうしてこうなった!!!
この二人の行くところ事件あり。

 前半のみんなでクリスマスパーティーは本編最終幕【人形劇】で電撃結婚発表をした玲夏と蓮の後日談にもなっています。

 第四幕【紫陽花】で主に行動を共にしていた矢野、なぎさ、玲夏、蓮のチーム紫陽花四人組が好きだったりします。
早河さんは四人組のわちゃわちゃを外野から見物している感じで。笑

玲夏は早河の元カノ、なぎさは早河の妻となりましたが、早河を挟んでのなぎさと玲夏の心情は……と作者としても思うことはあります。

常識的に考えれば、彼氏(旦那)の元カノと仲良くなれる人ってなかなかいませんから……私も無理。
でも玲夏となぎさは、まず依頼人と探偵助手の関係が先に来ていて、そこから友情に発展していきました。

 早河も玲夏とは信頼で結ばれているので、実際こんなことないよと思ってもフィクションの中でならこんなことがあってもいいかなと思います。

 この話のメインは早河夫妻(いい響き)の新婚旅行。

見所は早河さんの射的とお風呂上がりの色っぽい浴衣姿と、本編ではお見せできなかった早河夫妻のベッドシーンでしょうか。

もう、すいません。作者ちゃらんぽらんな奴なんでホントすいません濡れ場書くの楽しかったです♡
本編では見せられなかった雄モード全開の早河さんを書くのも楽しかったです。早河さんは色々と上手いよ(何が)


 だけど、せっかくの新婚旅行も何やら不穏な始まり。

まさかまさかの、なぎさの元不倫相手の小田切と遭遇。しかも小田切の現在進行形の不倫相手までやって来て、早河となぎさの新婚旅行は平和なままではいさせてくれない。

 小田切と妻の紗智の名前は作中でも言及しましたが、皮肉を込めて。学ばない男と幸のない女、でも小田切と別れた紗智は今度こそ“幸ある”人生を送れると思います。

 不倫の問題は取り扱いが難しいです。

特に読者さまの年齢層が上の方が多いサイトに掲載すると、必然的に既婚の読者さまが多くもなるため、なぎさ側(不倫した女側)に厳しい目を向けてしまう場合もあります。

早河シリーズはヒロインが不倫経験アリの子ですからね……。

 なぎさも「なに悲劇のヒロインぶってるの?奥さんから見れば、あんたも加害者だぞ?」というお気持ちになる読者さまも、いらっしゃるかと思います。

実はなぎさに対しては私もそう思っています。
だから、なぎさの大切な人(兄と莉央)は本編で亡くなっているんです。不倫相手との子も堕胎します。

 なぎさも、何もかもを手に入れることは叶っていません。これが私がなぎさに与えた不倫の代償ですね。


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