早河シリーズ短編集【masquerade】
あとがき まとめ
▼story6.Bay of Love


 殺人事件ばかり書いていたので、たまにはラブくてえっちぃ、甘々いちゃいちゃ糖度高めな話を書きたかったのです。

 美月はよくストーカー被害に遭いますねぇ。キングにも気に入られているので、この子はヤバい男に気に入られる性質なのかな……。

 美月って男の理想や願望詰め込みました、みたいな見た目や性格してるんですよ。

実際はそれほど男子の理想の女の子でもなくて気が強い部分もあったり、鈴川の言葉を借りれば『意外と肝が据わってる』子です。

17歳で殺人犯と恋愛したり犯罪組織のキングと何度も接触したりしていれば、そりゃあ肝も据わって度胸もつくよ……。

美月が何かにつけてキングを思い出していたり、池田よりもキングの方がマシだと思ってしまうのも、それだけキングが美月に与えた影響が強いのでしょうね。

 見所は美月拉致った池田にぶちギレてる真っ黒オーラ背負った隼人です。
隼人のぶちギレを書いたのは隼人の高校時代の物語、【白昼夢スピンオフ】以来。

隼人がぶちギレる時は必ず誰かのためです。彼はいつも自分のことではなく、誰かのためにぶちギレてます。

 過去に女遊びしていた男の宿命というか、七海の件は自業自得の因果応報ってヤツです。
昔チャラチャラと遊びまくってた男が今はなに食わぬ顔で愛妻家……、過去の女側は面白くない展開ですよ。

七海もやりすぎだとは思いますが、彼女に同情もしながら書いていました。

逃げずに七海と向き合ってケリをつけた隼人もカッコいいです。でもそれ以上に助けに入ったあのお方が!

 【story5.Milky way】に登場した隼人の元上司の雅さんが再登場。
この人はカッコいいねぇ。雅姐さんには同性でも惚れる。
雅さんはJSホールディングスからエクリチュールジャパンに華麗なる転職をして七海ちゃんの上司になっていました。

 美月関連の話のタイトルには美月の名前にちなんで天体や宇宙に関する名前を使用しています。
佐藤さんの短編タイトル【Blue moon】のブルームーンとは月に二度目の満月のことを指しますが、満月は読み方次第では「みつき」と読めますよね。

Blue moon(二度目の満月)→満月《美月》と二度目《再会》となり、ダブルミーニングっぽくしています🌙

 スピンオフ作品【Guilty secret】をお読みいただいていた方には、あちらの話で『おおおう!』となる仕掛けがあったと思います。

Guilty secretは【story5.Milky way】と【story6.Bay of Love】の間の話になります。
あちらの作品を未読の方へのネタバレを避けるために『おおおう!』としか言えませんが、【Guilty secret】と繋げて初めて【Bay of Love】は完成するなぁと、私は思っています。

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