両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
「あ」
自分の買い物と一緒に、ハジメが買ったブルックスブラザーズのボタンダウンのシャツが三枚出て来た
忘れてったのか。
そう思ったけど、月曜日に会社に持ってけばいいだけだし、とそのままローテーブルの上に置く。
「寒くて死ぬかと思った」
お風呂から出て来た敦史が背後に立っていて、私は睨みあげるように振り返った
「あのね――」
「チャリで行ったの失敗したわー」
「そんなの会社置いてくれば良かったじゃん」