両片思いだったのに略奪されて溺愛されました



部屋は真っ暗。


住宅街のこのあたりは街灯もそれほどなく、空は明るいけれどここ一帯は漆黒の闇に包まれていて、やけに静かだ。



「ねぇ、敦史ってば」



カタン、とベッド脇にトレイを置いて、のぞきこむようにして敦史に近付いた


その、瞬間だった。




片腕を引き込まれて、私は一瞬のうちに敦史の胸の中に閉じ込められた

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