両片思いだったのに略奪されて溺愛されました


「……泣くなよ」









そりゃ、泣きたくもなる。

唇を思いっきり噛みしめて我慢したけど、涙は止めようがなくてボタボタと頬を流れ落ちていく




雨がまた強くなったのか、風にあおられて打ち付けるように窓にぶつかって音をたてていた




「――ごめん」






いまさら謝られても、絶対許さない
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