両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
てか、唇切れてる。
ってか、ちょっと腫れてない?
「今、何時です?」
寝ていたと思っていた坂口君が、もぞっと動いて私を軽く抱きしめた。
「お、起きてたの?」
「いま起きました」
「そ、そう……」
坂口君が起きたことに焦ってたじろっている私とは間反対で、落ち着いた様子の坂口君が突然笑いだした。
「いや、結構」
「えっ?」
「昨日、すごかったですね」
な、何がっ……