両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
立ち去ったかと思った坂口君が戻ってきて、私の横までスタスタと歩いてきた。
私はちょっとムカっとして、画面から目を動かさずに「なにを?」と、返事する。
「こっち見てください」
そう言われて、素直に顔を上げると
坂口君の唇が降ってきた。
「え。」
「千葉さんの服着させるなんてやってくれますね」
「は?」
「今日も行きますから、仕事終わるまで待っててください。食事おごります」
……へ?