両片思いだったのに略奪されて溺愛されました

♦︎




「リク、お腹減ったからご飯食べてこ」

「千葉さんと行けば」

「ハジメ君残業なんだもん、ってか、リクは帰れるのにどうしてハジメ君は帰れないの」



しらねーよ。


「市場調査しながら、表参道行きたいからついでに、ね?」

「まあ、それならいいけど」


最近なかなか他の売り場を見に行く時間は作れなかったので、それならまあいいかと2人で国道沿いの店をまわる。


終わる頃には腹も減っていたし、南の後をついて飯屋にはいる。




「何でこんな洒落た店?」

「ふふっ」


と、意味ありげな笑みを南がうかべる。


ん?と、聞き慣れた声がした方向に視線を向けた






…うわ。


「南、ちょっと悪趣味すぎて引くわ」

「ね、この間、非常階段で、なんかいい感じだったじゃない?どんな感じ?」

「お前との仲を疑われて、むしろ逆効果だったけど?」

「えっ、どうしてそうなるの!?」



全部お前のせいだろ。




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