両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
「そだね」
敦史も同じこと考えてたかー、とお冷やを一口くちにして落ち着く。
「ほとんど夏目の酒代だよな」
「遅れてったからねー」
そんな風に話していると、器がテーブルに置かれた。
見た目はとんこつラーメンのようにこってりとしているスープ。
普通の塩ラーメンよりも濃厚だけれど、やはりそこは塩ラーメンと名前がついているだけあってさっぱりとした後味。
スープを口にしてから、縮れ細麺をすすりあげる。
「今日はもうすぐ寝よう」
幸せを噛み締め、もう寝ることを考えた。