男たちの、本懐。












 ────パンッ!パンッ、パンッ!!!










 「ッ____!!!」



 「代表!!」

 「総代表!!!」


 平和ボケしていた日本の住宅地で、異質に乾いた銃声が、三発。




 脳裏の片隅で、発射残渣(ざんさ)が轟き霧散する前に感じた警鐘が、イミを為すことなく痛烈な痛みと滲む(あか)にうつり変わる。




 腹部を襲った激痛。


 掠めたキズアトは大したものでは無いと経験が語るが、肉の奥に沁みこんだ異物が貫通していない事は幸いだった。


 咄嗟に布地を口に含むと、ジッポーで着火したソレを一息に腹に当て、
 壮絶な痛覚と焼け焦げる臭いが
 鼻腔を充満するにも構わず入りこんだ銃弾を、肉から剥がし
 引き千切った
 ワイシャツで難なく止血していく。



 手慣れたものだ、


 かれこれ幼少期の頃より軍養成所で秀でていた、ウォン一家の末裔として
 応急処置など初歩中の初歩。




 しかし、いかんせん
 痛みというのだけは何度、経験しても慣れたくは無いものである。


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