続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
俺が一気に話し終えると、会議室のドアがノックされ、叔父さんたちが入室してきて、俺たちの隣に腰掛ける。


「久しぶりですね、佐藤さん。こちらは先ほどあなたが誹謗中傷された娘さんの親御さんです」


叔父さんが佐藤にジョセフさんを紹介した。

叔父さんはニッコリと笑顔を見せているが、これは怒ってる。


「はじめまして。私はHope Medical Japanの代表取締役で、どこの馬の骨かもわからない一般人の娘の父親、ジョセフ・ヴィッテルスバッハです」


あーあ、佐藤敏夫、あんたつんだな。

ジョセフさんは、愛娘を溺愛していることで有名なのに。

だから、言葉には気をつけるべきなんだよ、
あんたたち親子は!

しかし、ジョセフさんの静かな怒りには、迫力があるな。

ほらほら、カッパおやじはどうする?



不謹慎かもしれないが、俺はこの状況を少し楽しんでいる。

ふと大和と目が合ったが、あいつも同じことを考えていたらしく、片方の口角だけを上げてニヤリと笑っていた。
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