続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
「ようちゃん、もうすぐ帰って来るって聞いたよ。嬉しいな。あのね、聞いてほしいことがあるの。
時間があるときで構わないから、連絡して。みんなには内緒ね」


送信してから10秒も経たないうちに、メッセージが届く。


「おーい、今空港にいるよ。
これから東京に戻るよ。
日本時間で金曜日の3時45分に到着予定。
その日から3日間実家に戻らず、銀座のホテルキャッスルに宿泊するから。
ホテルに着いたら電話するよ」


ようちゃんから返事が来た。
 

ようちゃんが帰ってきて早々に、私の話を聞いてもらってもいいのかな?
でも、誰にも相談できないよ......



このまま寝られそうにないので、キッチンでホットアーモンドミルクを作っていると、雅さんが帰宅した。
 

冷蔵庫からミネラルウォーターを取りに来た彼から、またあの香りが漂ってきた。


ホットアーモンドミルクも飲む気になれず、そのままシンクに流してしまった。
 

水を取った雅さんに話しかけられたが、全く頭に入ってこない。
 
どうしてもあの香りが、私の頭の中を占めてしまう。
 

私はちゃんと笑顔を作れていたかな?
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