続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
私は思わず笑ってしまった。
やっぱりようちゃんは昔のままだと。



最近あまり食欲がなかったが、彼女と会って安心したせいか、急にお腹が空いて、ルームサービスを頼んだ。


ビーフカレーとナポリタン、約15分ほどかかるので、私たちはホテルの近くにあるコンビニで、アルコール類、スナック菓子、スイーツ、そしてなぜかジップロックバッグを購入し、部屋へ戻る。
 

ちょうど夕食も運ばれてきて、久しぶりに二人だけの女子会が始まる。


二人で夕食を分け合い、楽しい時間を過ごす。こんなに大笑いしたのは、いつぶりだっけ?


ふと隣に無造作に置かれているケータイのライトが点滅していることに気がついた。
膨大な数のメッセージと電話。
雅さんだけでなく、圭衣ちゃんやすーちゃんからも。


一気に現実に引き戻された私が無口になっていると、ようちゃんが言った。


「話はいつでも聞けるよ」


私は重い口を開き、話し始める。
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