続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
「オーケー。今、雅さんの気持ちを憶測で語っても、何も解決しないよね。本人がいないから。美愛は雅さんとのエッチについてどう思っているの?」



「えっ、やっぱり好きな人とそうなりたいよ。......ねぇ、私ってそんなに魅力がないのかな? そういう対象として見られないの? 私はお飾りの人形だと思われているのかな? 私って一体何なんだろう?」

「マジでそれを言っているの? あんたは十分にモテているんだから。美愛の不信感は当然。でも決断するのは雅さんの話を聞いてからでもいいんじゃないの? ねぇ、電話とメッセージは、雅さんと圭衣、友達からだけなの?」

「うん」


ようちゃんに私のケータイを見せた。


「多分、実家にはまだ圭衣から連絡が行っていないみたいね。雅さんに知らせたら、あんたが無事って事を? そうでないと、もっと大事になっちゃうかもよ?」

「分かっているけれど、今はようちゃん以外の誰とも話したくない」

「オーケー、じゃあ私が電話するよ。あんたが私のところにいるって。少しの間、そっとしておいてほしいって。任せてくれる?」


私が頷いたのを確認すると、ようちゃんは私のケータイで雅さんに電話をかけた。


聞きたくない私は、化粧を落とすために軽くシャワーを浴びに行くことにした。
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