続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
左隣の圭衣ちゃんは、今にも怒りを爆発させそうな形相で、言い争っている二人を睨んでいる。


私は右隣のようちゃんと目が合った。


「美愛はどうしたいの?」


彼女は小声で囁く。


私の気持ち......ここに居たくない。
何もしていないのに責められるのはもうたくさんだ。それに、何も言わない雅さんにも、もうウンザリ。終わりにしよう……すべてを......


「すべて終わり、もうやめた......」


小さく呟いた私に、ようちゃんは頷いた。


左を向いて、圭衣ちゃんに言った。


「もうドレスは必要ないから、ごめんね」


驚愕している圭衣ちゃんをよそに、私はそのまま立ち上がり、仁さんにこの場を提供してくれたことにお礼を述べ、副社長にもお礼を述べた。そして、明日退職届を提出することを告げ、素早く部屋を後にした。
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