続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
ようちゃんとエレベーターを待っているところに、雅さんと仁さんが駆けつける。


「お願いだ、二人だけで話したい......」


懇願する雅さんを見ずに、エレベーターの閉まったドアを見つめていた。


「姫ちゃん、俺からもお願いだ。雅と二人きりで話してやってくれないか?」


仁さんからもお願いされる。


「美愛、最後に話してみたらどう?」


そっとようちゃんに耳打ちされ、彼女を見つめると、しっかりと首を縦に頷いた。





仁さんの配慮で社長室を利用させてもらう。


数日ぶりに雅さんと二人きりになった。
 
目の下のクマは、さっき見たときよりも近くで見るとさらに濃くなっている。
この数日間で、こんなにもやつれた彼を見るのは心が痛む。
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