続お菓子の国の王子様 結婚に向けて
話し合いも勿論するけど、私の中ではすでに答えが決まっている。さっき非常識いよりに対して啖呵を切ったあの言葉が。
私は雅さんと、これからも一緒にいたいのだ。今すぐに全てを吐き出したい。


「あ、あのね、聞きたいことがあるの」


缶を拾っていた雅さんの手が止まり、私の手を引いてソファーに座る。


「いいよ、何でも聞いて。すべて正直に答えるから」

「あのね......あのね、さっき非常識いより、あっ、いよりさんに言ったことは、すべて本当の気持ちだから。でも、一つを除いて」

「どの部分? 俺はすごく嬉しかったんだ、美愛ちゃんが言ってくれたこと」



「あのね、ずっと考えていたの。わ、私が雅さんに相応しいのかどうかって。相応しくないから、雅さんの家族に紹介してもらえないのかなって......」


自分で言っていて、情けなくなり、惨めな気持ちになって段々と語尾が小さくなってきた。


雅さんは優しく私の頬を撫でながら、申し訳なさそうな表情を浮かべている。


「すべては俺のわがままのせいだ。俺のエゴのせいだ。美愛ちゃんに指輪を送ってから、紹介したかったんだ。みんなに、俺が作った指輪を着けている美愛ちゃんを見せたかった。家族からは早くしろって言われ続けている。いつも言っているけど、美愛ちゃんじゃないとダメなんだよ、俺は」

「わかった」

「まだ聞きたいことがあるでしょう?」

「……」

「何でも答えるから、不安をすべて取り除こう」

「......」


やっぱり、エッチのことは聞きにくいよ。
なんて説明すればいいの?
どう言えばいい?


「言いにくいこと? それとも、誰かに何か言われたの?」


なかなか言い出せない私を心配そうに見つめる雅さん。
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