The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
その日の放課後。

俺、エルスキー、アシベル、ミューリア、そしてハバナの五人でカラオケに行った。

ハバナは付き合いこそしたが、私は知っている曲がないから、と一曲も歌わなかった。

カラオケ行くときにたまにいる、ノリの悪い奴だ。

でも、カラオケなんて今はどうでも良い。

それより大事なのは。



「それじゃ、また明日な」

「お疲れ~」

カラオケから出て、さて解散、となったそのとき。

ルナニアの、運命のときである。

「上手くやるのよ、ルナニア」

ミューリアが、こそっ、と俺の耳元で呟いた。

頷いて、俺は背中を向けて歩き出していくハバナを呼び止めた。

「ハバナさん」

「…何?」

振り向いた彼女は、相変わらず抑揚がなかった。


< 103 / 561 >

この作品をシェア

pagetop