The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
翌日学校に行くと、ミューリアを始め、エルスキーやアシベルがすっ飛んできた。

「ルナニア、どうなったんだ!?」

「大丈夫かルナニアーっ?」

「…」

こいつら、猿みたいに興奮して、一体何のことだろう…と一秒くらい考えて。

思い出した。そういや俺、昨日ハバナ、ことハーリアに愛の告白をしたことになってたんだった。

その結果どうなったかを、こいつらは一晩中気にしていたのだ。

「あぁ、そう…。俺…」

ごくり、と生唾を飲み込む三名。

あまりの間抜け面に、思わず半笑いになってしまったのだが…。その笑顔で、彼らにも伝わったようだった。

「…玉砕、せずに済んだんですよ」

「と、いうことは…?」

「今日からハバナさんとお付き合いすることになりました、ルナニア・ファーシュバルです。宜しく」

「おぉぉぉぉぉぉぉ!!やったな!」

「すげぇぇぇ!おめでとう!」

エルスキーもアシベルも、我が事のように大歓声をあげて喜んだ。

何故か、ハイタッチまでしていた。

「やったじゃない!良かったわね、ルナニア」

ミューリアも、笑顔で祝福してくれた。

「ありがとうございます、皆さん…。俺、生まれ変わっちゃった気分です」

「良いなぁぁぁ~!あのハバナさんと付き合えるなんて!お前、闇討ちに気を付けろよ?」

言われなくても、それはいつも気を付けてるよ。

「仲良くやれよ、ルナニア。彼女引く手数多だから、あぐらかいてるとすぐフラれるぞ」

「はい、肝に銘じます…」

なんて、言っていたそのとき。

「…ルナニア」

「あっ、ハバナさん」

件のハバナ・ユールシュルが、死んだような目をして登校してきた。
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