The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
会合の一時間前に伝えられたのは、帝都外れにある廃ホテルの一室であった。

俺は直ちにその場所に向かうと共に、シュノさん達にも連絡を入れた。

俺が会場に着いたのは、約束の時間から5分ほど遅れてのことだった。

会場である一室に入る直前、耳につけたインカムからアリューシャの声が聞こえた。

『ごめん、ルレ公。狙撃ポイントにはついたんだけど、その部屋は死角だわ。他のポイントを探そうか』

「いえ、その場で待機してください。俺が合図したら、アンチマテリアルライフルでもぶっぱなしてください」

『良いけど、お前も死ぬぞ?』

「そこは死なないように頑張ってください」

『無茶言いやがるぜ、全く』

狙撃は出来なくても、サーマルスコープで大体の位置くらいはアリューシャも把握していることだろう。

異常があれば、彼が感知してくれる。

大丈夫。アリューシャほど優れたスナイパーは存在しない。

「…じゃ、行きましょうか」

いざ、ボス猫に会いに。
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