The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
創立記念日のその日。

俺はいつものゴシックファッションではなく、白いシャツに黒いジャケットという、普通の高校生のようなカジュアルな服装にした。

あぁ、ダサい。涙が出そう。

おまけに、いつもの特殊メイクも施しておいた。

学校に近いファミレスで会うことにしてしまったから、万が一クラスメイトに見られたときの為だった。

そうでなきゃ、誰がこんなダサい格好をするものか。

そして休日に会ったハバナは、俺に負けないくらいダサい格好だった。

「…あなた、それ素の私服ですか?」

「?そうだけど…」

「分かった。総帥に脅されたんですね?そういう服を着ろって」

「総帥が何故そんなことを?」

「…」

…ということは、やっぱりそれ、素なのか。

それとも最近の女子高生は、そんな服装が流行ってるのか?

無理。ダサい。エリュシアやシュノさんを見習ってくれ。彼女達のゴスロリの似合うことと言ったら。

「何だ、その顔は」

「いや。めちゃくちゃダサいなぁと思って。お互いに」

「そこは嘘でも女を褒めるものじゃないのか?」

「ルナニアならそうしたでしょうね。それとも嘘なのに褒めて欲しいですか?」

「要らない」

だよね。

嘘なのに似合ってるとか綺麗とか言われても、何も嬉しくはない。

「まぁ良い。さっさと行きましょう」

「あぁ」

俺達は、学校近くにあるファミレスに向かった。
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