The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideアイズレンシア

ーーーーーー…誰かから、メールが届いた。

メールの受信音を聞くなり、アリューシャが興味津々で私のパソコンを覗き込んできた。

「何々アイ公。誰から?彼女か何か?」

「彼女なんていないよ」

最近はルルシーが帝国騎士団に人質にされているから、アリューシャは私のところに訪ねてくるようになった。

まぁ、話し相手には事欠かないから来てくれても構わない。

「あ…ルレイアだね」

メールの差出人は、『青薔薇連合会』の幹部仲間であるルレイアからであった。

「ルレ公?何々?ピンチだからお助けー!って?」

「いや、定期連絡だね」

さっと一読してみたところ、特に問題となるようなことはないようだ。

今のところ万事順調に進んでいる、とのことだった。

他の誰かならいざ知らず、ルレイアだからな。彼なら、上手くやるだろう。

「なぁんだ。定期連絡か」

なんだじゃないよ。全く。

「ルレ公元気かなぁ~。この間のおっさんとの会合じゃ、ろくに会えなかったじゃん?エロいし存在そのものがバイオテロなのに、あんな奴でもいなかったらつまんねぇよな」

「そうだねぇ…。今はルルシーもルレイアもいないから、寂しいね」

「ルル公もいねぇんだもんなぁ~!マジつまんねぇぜ。アリューシャもスパイやれば良かったかな」

「するとますます私が寂しくなるから、君は行かないでよ」

「じゃあやめとくわ。アリューシャはここにいる」

うん。そうしてくれ。

それにしてもアリューシャの言う通り。ルルシーもルレイアもいないと、『青薔薇連合会』は寂しいな。

ルレイアに会えないものだから、最近、シュノも浮かない顔だ。

アシュトーリアさんも、早く皆でお茶したいわね、と寂しげに呟いていた。

…まるで、昔の『青薔薇連合会』に戻ったみたいだ。

私がこの組織に入ったばかりの頃のことを、私は思い出した。
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